『劇場版 まどか☆マギカ 叛逆の物語』を観たあと、多くの人がこう感じたと思います。
- 「ほむら、やりすぎじゃない?」
- 「世界を壊したのでは?」
- 「これって悪役ムーブでは?」
実際、SNSや感想を見ても
「ほむらは悪」「胸糞」「納得できない」
という声は少なくありません。
でも、ここで一度立ち止まって考えたい。
本当に、ほむらは“悪”だったのでしょうか?
この記事では、叛逆の物語を“ほむら視点”で整理し直し、彼女の行動が何だったのかを考察します。
第1章|なぜ、ほむらは「悪」だと言われるのか
1-1. 一般的に「悪」と見られやすい理由
叛逆の物語でのほむらの行動は、冷静に並べるとかなり過激です。
- 神(円環の理となったまどか)に反逆した
- 世界のルールを書き換えた
- まどかの意思を奪ったように見える
これだけを見ると、「悪役」と言われても不思議ではありません。
特に、「まどかは自分の意思で神になったのに、それを否定したのでは?」という点は、多くの人が引っかかる部分です。
1-2. まどか視点・世界視点で見た場合
もしこの物語を、
- まどか視点
- 世界全体の秩序視点
で見るなら、ほむらは**明確に「異物」**です。
- 世界は一応、救われていた
- 魔女は消え、循環は成立していた
- QBから見れば、計算外の存在
つまり、「正しさ」だけを基準にすれば、ほむらは悪に見える構造になっています。
第2章|ほむらの願いは、最初から一度も変わっていない
ここで、ほむらというキャラクターの原点を振り返ります。
2-1. TV版から一貫している願い
ほむらの願いは、最初から最後まで一つだけ。
「鹿目まどかを守る」
- 世界を救いたいわけでもない
- 正義の味方になりたいわけでもない
- 皆を幸せにしたいわけでもない
ただ一人を守りたい。
それが、彼女が時間遡行を繰り返した理由です。
2-2. 何度世界が壊れても、やめなかった理由
ほむらは、
- 何度も失敗し
- 何度も絶望し
- そのたびに一人で立ち上がりました。
その姿は、英雄的に見えることもありますが、実際にはかなり歪で、孤独です。
それでも彼女はやめなかった。
👉 それは、悪意ではなく執着であり、愛でした。
第3章|叛逆でほむらが壊したのは「世界」ではない
叛逆の物語で、ほむらは「世界を書き換えた」と言われます。
でも、本当に壊したのは世界そのものだったのでしょうか。
3-1. 円環の理は、本当に“救い”だったのか
円環の理となったまどかは、
- 誰にも認識されず
- 誰にも理解されず
- 永遠に一人で世界を救い続ける存在
でした。
それは確かに「正しい」。
でも、幸せだったかは別の話です。
ほむらにとって、その姿は「救い」ではありませんでした。
3-2. ほむらが拒絶したもの
ほむらが耐えられなかったのは、
- まどかが遠い存在になったこと
- 触れられない存在になったこと
- 正しさの名で感情を切り捨てられる世界
👉 **彼女が壊したのは、「正しいけれど冷たい理想」**だったとも言えます。
第4章|ほむらは「悪魔」になることを選んだ
叛逆ラストで、ほむらは自らをこう呼びます。
「私は悪魔だ」
4-1. なぜ、悪魔を名乗ったのか
それは、
- 誰かに悪を押し付けないため
- まどかを“正義の側”に戻すため
- 自分だけが罪を背負うため
でした。
もし彼女が「これは正義だ」と言ってしまえば、まどかの選択を否定してしまう。
だから、あえて“悪”を引き受けた。
4-2. 救われないと理解した上での選択
ほむらは分かっています。
- 誰にも感謝されない
- 誰にも理解されない
- たぶん、報われない
それでも、後悔していない。
👉 **この点で、彼女は“悪役”というより「自己犠牲の極端な形」です。
第5章|それでも、ほむらは「悪」なのか?
ここで、問いに戻ります。
5-1. 悪とは何か?
- ルールを壊すこと?
- 他人の意思を奪うこと?
- 結果が美しくないこと?
もしそうなら、ほむらは確かに「悪」かもしれません。
5-2. それでも断言できない理由
ただし、彼女の行動には
- 利己的な快楽
- 支配欲
- 破壊衝動
がありません。
あるのは、一人を守るという、歪みきった愛だけ。
👉 正義ではない
👉 でも、単純な悪でもない
そのグレーさこそが、叛逆の物語の核心です。
第6章|結論:ほむらは「悪」ではなく「選んだ人」
結論として。
ほむらは、
- 正義の味方ではない
- 世界を救った英雄でもない
でも、
愛のために、世界を敵に回すことを選んだ人
でした。
もしあなたが、彼女と同じ立場だったら。
まどかを「神のまま」にしておけたでしょうか。
まとめ|この問いに、正解はない
- ほむらは悪なのか
- それとも救いだったのか
この問いに、唯一の正解はありません。
だからこそ、叛逆の物語は何年経っても語られ続けます。



