どうも、深野です。
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』を観てきました!
ちなみに私は、ちいかわのアニメも観ていなければ、漫画も読んでいません。
キャラクターは知っているけど、ストーリーはほぼ知らない。
そんな「完全初見」の状態で映画館へ行ってきました。
ちいかわって、かわいいキャラクターたちがワチャワチャする作品でしょ?
……くらいに思っていた私。

完全に油断してました。
普通にシビアじゃん、この世界。
かわいい映画を観るつもりで行ったのに、観終わったころには「結局、誰が悪かったんだろう……」と考えていました。
今回は、そんな完全初見の私が『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』を観た感想を、ネタバレありで書いていきます。
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』作品情報
作品名:映画ちいかわ 人魚の島のひみつ
公開日:2026年7月24日
上映時間:99分
原作・脚本:ナガノ
監督:及川啓
配給:東宝
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は、原作の長編エピソード「セイレーン編」を映画化した作品です。
2026年7月24日に公開され、上映時間は99分です。
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』のあらすじ
ある日、ちいかわたちは「特別な島」への招待状を発見。
「カンタンな討伐で100倍の報酬」という言葉に釣られて、島へ向かうことになります。
ところが島では、巨大なセイレーンによって島民たちが襲われていました。
ちいかわたちはセイレーンの討伐に挑むことになりますが、やがてその裏に隠された「人魚」をめぐる秘密を知ることになります。
結論:かわいい映画だと思って観たら全然違った
まず私の評価はこちら。
★★★★☆ 4.0 / 5.0
普通に面白かったです。
というより私の場合、観終わってからじわじわ好きになっていくタイプの映画でした。
最初は、「ちいかわってこんな感じなんだ~」くらいの気持ちで観ていたんです。
ところが話が進むにつれて、
「あれ……?」
「思ってたより重くない?」
となっていきました。

私が想像してた「ちいかわ」と全然違う(笑)
かわいい見た目とは裏腹に、思った以上にシビア…。
このギャップがまず衝撃でした。
喋るキャラと喋らないキャラがいるのはなんで?
完全初見の私が序盤から気になっていたことがあります。

喋るキャラと喋らないキャラがいるの、なんで!?
ハチワレは普通に喋る。
ちいかわは「ワァ……」「エッ……」みたいな感じ。
そして、うさぎに至っては独特すぎる。
完全初見なので、この世界の基本ルールすら分かりません(笑)
でも不思議なもので、観ているうちに、ちいかわが何を感じているのかちゃんと分かるようになってくるんですよね。
特に後半。
言葉で全部説明しないからこそ、表情や行動から伝わってくる感情がある。
最初は「なんで喋らないの?」と思っていたのに、終盤ではむしろそこがちいかわの魅力に感じられました。
セイレーンも悪い。でも、ヒトハとフタバも悪いと思う
この映画を観て一番考えたのが、「結局、誰が悪いんだろう?」ということでした。
最初は当然、セイレーンが悪者に見えます。
島民を次々に襲っているわけですから。
でも、真相を知ると印象が変わってくる。
そもそもの発端には、セイレーンによってフタバが瀕死になったことがありました。
フタバを失いたくなかったヒトハは、人魚を食べさせてフタバを助ける。
その結果、ヒトハとフタバは「永遠の命」を得ることになります。
セイレーンも悪い。
でも、ヒトハとフタバも悪い。
私はそう感じました。
ヒトハの気持ちは、分からなくもないんです。
目の前で大切な相手が死にそうになっている。
助ける方法があると知ってしまったら、「それはダメだから諦めよう」なんて簡単に判断できるのか。
私だったらどうするだろう、と考えてしまいます。
ただ、そのために人魚が犠牲になったのも事実。
さらにヒトハとフタバは、自分たちが人魚を食べたことを隠し続けます。
その間にもセイレーンは犯人を探し続け、関係のない島民まで被害に遭っている。
だから、ヒトハとフタバを完全な被害者とも思えません。
一方のセイレーンも、大切な人魚を奪われた被害者ではある。
でも、だからといって無関係な島民まで襲っていいわけじゃない。
誰か一人が完全な悪者という話じゃない。
みんなに「そうした理由」はあるけれど、だからといって「やったことが正しい」わけでもない。
私はこの微妙な感じが結構好きでした。
かわいいキャラクター映画なのに、善悪を簡単に決めさせてくれないんですよね。
セイレーンの「わかった」の意味が怖い
そして、終盤でかなり好きだったのがこのシーン。
ちいかわたちは、島二郎が作った超激辛カレーを使ってセイレーンに対抗します。
カレーを食べたセイレーンは、あまりの辛さに大暴れ。
そのとき、セイレーンの攻撃がちいかわたちに迫ります。
そこへ飛び込んだのがフタバ。
ちいかわたちをかばったフタバは吹き飛ばされ、再び瀕死の状態になります。
そして、その衝撃でフタバの体から単三電池が外れてしまう。
それを――
セイレーンが見ている。
そのあと、セイレーンは、「わかった」と言って海へ戻っていきます。

この「わかった」、めちゃくちゃ怖い。
一見すると、「もう島民を襲わない。わかった」という意味に聞こえます。
ちいかわたちも、セイレーンを説得できたように思います。
でも、本当の意味はおそらく――
「人魚を食べた犯人が、わかった」
セイレーンは、フタバから飛び出した単三電池を見ていた。
つまりこの瞬間に、ずっと探していた犯人にたどり着いたんですよね。
だからもう、犯人を探すために島民全体を襲う必要がない。
表面的には、「セイレーンを説得できた!よかった!」という場面なのに、実際にはむしろヒトハとフタバにとって最悪の状況になっている。
この「わかった」の二重の意味、かなり好きでした。
そして、ちいかわもヒトハとフタバの秘密を知る
瀕死状態になったフタバ。
みんなが目を離した隙に、ヒトハはフタバの体に単三電池を入れます。
すると、フタバは復活。
みんなはフタバが助かったことを喜びます。
でも――
その瞬間を、ちいかわだけが見ていた。
つまりここで、ちいかわもヒトハとフタバの秘密を知ってしまいます。
そして、このあとが私の一番好きなところ。
真実を知ったあとのキャンプシーンが泣ける
ちいかわは、ヒトハとフタバが人魚を食べた犯人だと気づいている。
でも、それをみんなには言わないんですよね。
ここ、泣けました。
ちいかわだって、2人がやったことが正しいとは思っていないはず。
…でも簡単に責められない。

「正しいことをする」と「相手の気持ちを考える」って、必ずしも同じじゃないんだなと思いました。
秘密を明かすことが正しかったのか。黙っていることが優しさだったのか。
私は今でも分かりません。
でも、だからこそこの場面がすごく印象に残っています。
ちいかわって、思っていたよりずっと繊細なキャラクターなんですね。
そして島二郎がいい
ここまで重い話をしてきましたが、これも言わせてください。

島二郎、いいね!
完全初見なので、登場したときは、「誰だ、このデカいやつ」くらいに思っていました(笑)
でも気づいたら好きになってました。
シビアな展開が続く中で、島二郎の存在にはかなり救われた気がします。
そして結果的に、あの激辛カレーが物語のかなり重要な場面につながってくるのも面白い。
ヒトハとフタバは、2人で死にに行ったんだと思った
そして、私がこの映画で一番印象に残ったのがラストシーン。
島から姿を消したヒトハとフタバ。2人は誰もいない島へ向かいます。
私はこのシーンを観たとき、

この2人、死にに行くんだ。
と思いました。
ヒトハとフタバは、人魚を食べたことで永遠の命を手に入れています。
でも、フタバが倒れたときに分かったように、2人の体には単三電池が使われている。
そして単三電池なら、いつか必ず寿命がくる。
だから私は、2人が無人島を選んだのは逃げて新しい生活を始めるためではなく、
電池が切れるまでは、誰もいない島で2人だけで暮らす。
そして電池が切れるときに、2人で一緒に死ぬ。
そのためなんじゃないかと思いました。
もちろん、映画の中では2人の目的がそこまではっきり説明されているわけではありません。
でも、もしそうだとしたら切ない。
そもそもヒトハが人魚を食べさせたのは、フタバに死んでほしくなかったから。
大切な人を失いたくなくて、禁忌を犯してまで命をつないだ。
それが最後には、2人で死ぬ場所を探すことになる。
「一緒に生きる」ために手に入れた永遠の命を、最後は「一緒に死ぬ」ことで終わらせようとしている。
私はそんなふうに受け取りました。でも、そこで映画は終わらない。
最後に映るのは、ヒトハとフタバが向かった先を追いかけていくセイレーンたち。
それを見たとき、

ああ……2人で死ぬ前に、捕まっちゃうんだ。
と思いました。
ここで、セイレーンの「わかった」という言葉もつながります。
あのときセイレーンは、フタバから飛び出した単三電池を見て、人魚を食べた犯人に気づいていた。
ヒトハとフタバは島から逃げた。誰もいない場所で、2人なりに最後を迎えようとしていたのかもしれない。
でも、セイレーンはもう犯人を知っている。だから追ってくる。
自分たちで選んだ最期を迎えることすら、できないのかもしれない。
そう思うと、私はあのラストが怖いというより、すごく切なかったです。
ヒトハとフタバのやったことが正しかったとは思わない。
セイレーンの復讐が正しいとも思わない。
でも、だからこそ「誰が悪い」で簡単に終われない。
最後の最後までスッキリ解決させずに終わるところも、この映画があとからじわじわ残った理由のひとつでした。
観終わってから、じわじわ感動する映画だった
私がこの映画を★4にした理由はここです。
観終わった瞬間に、「人生最高の映画だった!」となったわけではありません。
むしろ映画館を出てから、
「あの『わかった』ってそういうことか」
「セイレーンも被害者なんだよな」
「でもヒトハとフタバも……」
「ちいかわは全部知ってたんだよな」
と、どんどん考え始めました。
観終わってから、じわじわ感動する。そして、もう一回観たくなる。
最初から真相を知った状態でもう一度観たら、ヒトハとフタバの表情や行動も違って見えるはず。
セイレーンの「わかった」も、最初から意味が分かった状態で観られます。
一度目では気づかなかったものを探しながら、もう一回観てみたいです。
ちいかわを全く知らなくても楽しめる?
最後に、私と同じように、「ちいかわ全然知らないけど、映画だけ観ても大丈夫?」と思っている人へ。
結論:完全初見でも楽しめました!
私はアニメも漫画も見ていませんでしたが、ストーリーについていけなくなることはありませんでした。
もちろん、原作を知っていればキャラクター同士の関係性など、もっと楽しめる部分はあると思います。
でも映画から入っても全然大丈夫です。
むしろ私の場合、「ちいかわってこんな作品だったんだ!」という驚き込みで楽しめました。
ただし、

「かわいいキャラクターがほのぼのする映画でしょ?」
と思っている人。
私と同じ目に遭います(笑)
まとめ|かわいいだけじゃないから面白かった
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』。
完全初見の私の評価は、
★★★★☆ 4.0 / 5.0
でした。
かわいい。笑える。でも、思っていた以上にシビア。
そして、
「セイレーンとヒトハ・フタバ、結局誰が悪かったんだろう?」
「ちいかわが秘密を言わなかったのは正しかった?」
「永遠の命って、本当に幸せ?」
観終わったあとに、いろいろ考えてしまう映画でした。
個人的には、観ている最中よりも、あとからじわじわ好きになった作品です。
正直、映画を観る前はちいかわにそこまで興味があったわけではありません。
でも今は、

ちいかわって、他の話もこんな感じなの?
と、ちょっと気になっています。
完全初見でこれだけ楽しめたので、ちいかわを知らない人にもおすすめしたい映画です。
そして私自身、今度はちいかわのことを少し知った状態でもう一度観てみたいと思います。
たぶん2回目は、1回目とは全然違って見える気がします。



